前回書いた時から1週間ぐらいあいてしまった…。
ちょっとづつでも書いていかないと!
頑張ります。
前回までの流れ
前回のブログで「居酒屋の発祥」「チェーン店の発祥店舗」その後の発展として「旧御三家」と「新御三家」の記事を書きました(大体1950年~1980年ぐらいまで)
その続きとして、1980年~2000年ごろまでを書きたいと思います。
居酒屋の全盛期!と言える時代じゃないかと思っています。
居酒屋革命 (1980~2000年代)
1980年代 バブル到来!賑わう外食!
1980年頃といえば、いわゆる『バブル時代』です。
(日本のバブル景気は1986年~1991年の51ヶ月の事らしいです)
1980年初めにはすでにその兆しもあり、ファミリーレストランでの家族での食事が流行りだしていた頃です。外食産業がどんどん盛り上がっていきます。
(戦後からわずか数十年でこんなに豊かになるとは凄いですよね。)
外食が流行る中、居酒屋も当然家族での食事に目を付けました。
その結果、居酒屋はお父さんだけの大人の酒場から、家族で行くお酒もあるファミリーレストラン感が出てきます。
結果、居酒屋のメニューが変わっていきました。
ファミリーレストランが割りと専門的・ジャンル別になっていた中、
居酒屋は和洋折衷・多国籍料理の展開を始め、この時期に多くの“新メニュー”が登場してきました。
まさに1980年代は出せば売れるタイミングで、お店も大きければその分売り上げも大きくなる。
夢のような時代だったので、新御三家も一気に店舗数を伸ばしたタイミングです。
そして、そんな時代ですので新しい居酒屋もどんどん出店してきました。
1990年代(前半)バブル崩壊…
次に1990年代を見ていくと、バブルがはじけたタイミングで今までの高級路線から低価格路線に時代がシフトチェンジしていきます。
世の中は不景気になりだし結果としてデフレ戦略(安売り路線)の兆しが登場します。
今までファミリーレストランで食事をしていた家族も、より安価で子供から大人までの料理ジャンルがあり、なおかつお酒のつまみも豊富な居酒屋の人気が出てきます。
(因みにファミリレストランの登場は1970年代。ガストの登場は1993年です。)
ファミリーレストランに比べ、料理ジャンルも自由だったし、チェーン展開でも自由のきいた居酒屋各店はデフレ(安売り)戦略がやりやすかった背景があったのかもしれません。
※店舗おすすめ料理って、居酒屋にはありますがファミリーレストランには無い物でした。コレにより地域市場に合わせた価格のメニューやニーズのある商品が出る事で勝ち抜いていきました。
また1990年代には第2次焼酎ブーム(鏡月などの無味無臭の焼酎の登場による緑茶割りやフルーツ系の酎ハイの増加)もあり、学生などのサークルや団体にも好まれ居酒屋業界はバブル後の不景気時代のほうが業界として売り上げを伸ばす結果になっていきます。(なお第1次焼酎ブームは戦後のホッピー時代ですかね)
1990年代(後半)居酒屋戦国時代突入!
1990年代後半には新御三家(モンテローザ・ワタミ・コロワイド)に変わり、新たな人気居酒屋企業がいろいろ出てきました。
世紀末と言われた時代で、いろいろ世の中不安な事や大きな事件があった時期です。
なお、スマホの登場もこの時代です。スマホの登場が情報社会の始まりだったかもですね。
レインズインターナショナル
代表店舗は「牛角・土間土間・温野菜」などを展開していたレインズインターナショナル。
※レインズは西山知義社長の功績が背景にあります。西山社長は現在も新しいスタイルの飲食店を総合的にプロデュースしている偉人の一人だと思います。(一時期はギネスにも認定されていました)
大庄グループ
「庄や・やるき茶屋・日本海庄や」等を展開する大庄グループ
※庄やグループ自体はもっと前に創業しているのですが、本格的に居酒屋に参入。特にその物流に関して力を発揮し鮮魚を売りにしたスタイルで拡大していきました。
物流がどんどん改善され新鮮な魚を取り入れた居酒屋スタイルが世の中に多く出回ったのもこの時期頃だと思います。
次はいよいよ2000年代。
2000年代 個室&隠れ家 居酒屋
2000年代になると今までのファミリータイプの居酒屋から、大きく変わってきた事があります。
『個室』『隠れ家』と言ったキーワードの居酒屋が増えてきます。
個室 居酒屋の登場
背景には料理の限界があったのかもしれません。
何処に行ってもそれなりの美味しい料理が食べられるようになって来ており、他社との比較を作るためには『特別感を出せる個室』がブームになりました。
店内の作りもだんだん薄暗くなっていったのもこの時期ぐらいですかね。
隠れ家的な居酒屋の登場
また、店舗に関しても駅前などの好立地も人気でしたが、路地裏など今まで2等立地とされていた場所のお店も人気になっていきます。
その理由は「ホットペッパー」等のフリーペーパーによる集客が出来るようになった為、目立つ場所じゃなくても商売が出来るようになった背景があります。
この結果、一気に居酒屋の店舗数が増える事になります。
キープ・ウィルダイニング
この時代に人気になった居酒屋企業のひとつが保志真人社長が作ったこちらです。
1業態1店舗をコンセプトに「教育に力を入れた営業スタイル」で、今までのチェーン店舗とは違った形での店舗展開です。
働きたい!と思える居酒屋として人気になっていきますが、背景には新御三家であるワタミのブラック労働問題があったのは確かだと思います。
エー・ピーカンパニー
エー・ピーカンパニーは塚田農場などを展開する居酒屋企業です。
この頃には居酒屋に「専門性+アルファ」が求められた時代だったかと思います。
専用農場などを持つ居酒屋も増えてきて、なにより「安心・安全」のワードも出てきました。
「生産者が見える居酒屋」と言うワードもこの時代ですかね。
オーイズミフーズ
スロット機種で有名なオーイズミから分かれた飲食専門の会社です。
「くいもの屋わん」を展開している居酒屋企業です。
古民家的な個室、お通しがサラダで食べ放題(今は違うのかな?)で全国展開しています。
その他にも数多くの新しいタイプの居酒屋が出てきました。
駅前立地は限られたスペースで家賃も高く、出店が難しかったのが路地裏などの2等立地でも集客ができるようになった事で、まさに居酒屋戦国時代のようになりました。
イベントも居酒屋甲子園なんて物もありました。
最後に、ここまでのまとめ
思えば本当に2000年代は個性のある居酒屋が多くあり、何処も良い店だった印象があります。
この時代はまだ飲み放題も2時間2,000円ぐらいで、宴会をする(料理を込みで見る)と1,000円ぐらいで飲み放題にできました。
つまり、宴会にすると安く飲めたので宴会をするメリットもありました。季節の食材を入れたプランもあったし、豪華だった気がします。
しかしコロナ前の2017~18年頃は、会社宴会をする人も減り、宴会も安くなった分、なにか冷凍食品が多くなってしまったイメージがあります。
次回はそのあたりも少し書いてみたいと思います。
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